伝統ある女子校が挑む、SDGsと教育の融合
秋草学園高等学校
秋草学園高等学校 教諭 鈴木様

1949年から続く「愛され信頼される女性」の育成
創設者・秋草かつえ先生が「戦後の女子教育に力を入れるべく」裁縫学校として創設したのが、秋草学園の始まりです。「愛され信頼される女性の育成」という建学の理念のもと、礼節・勤勉・協調の精神を大切にした教育を続け、現在は埼玉県内でも数少ない女子校として独自の存在感をもっています。
本校には「針供養」という、役目を終えた針を豆腐に刺して労う伝統行事があります。古くから「道具を大切にする」という文化が息づく本校が、なぜ今、現代の課題である「紙リサイクル」に舵を切ったのか。その背景には、教育現場ならではの葛藤がありました。
文化祭の大量廃棄と、シュレッダーに追われる教員
導入前の課題を教えてください
鈴木様:
導入前、学校現場では大きく2つの課題を抱えていました。
1つ目は文化祭後の膨大な紙ゴミへの違和感です。
毎年、文化祭が終わるとゴミ置き場に入り切らないほどの紙や段ボールが積み上がっていました。SDGsや環境教育を掲げる中で、「ただ捨ててしまうのはいかがなものか」という声が、生徒や教員のアンケートでも毎年上がっていました。
2つ目は「紙とハンコ」文化に伴う業務負担です。
大学受験の出願書類や学習プリントなど、教育現場には依然として多くの紙が介在します。機密保持のために教員がシュレッダーの前に30分、時には半日近く並んで作業することもあり、貴重な時間が削られていました。

点と線が繋がった「地産地消のリサイクル」
導入の決め手を教えてください
鈴木様:
環境問題への解決策を探していた際、目にとまったのが鶴見製紙の取り組みでした。調査を進める中で、驚きの事実が判明します。
それは、学園で以前から使用していたトイレットペーパーが、まさに鶴見製紙さんの製品だったんです。自分たちが出したゴミが、自分たちが使う製品に生まれ変わる。まさに『点と線が繋がった』瞬間で、迷わず導入を決めました。

ゴミ袋が3分の1に激減。教員には「時間」と「安心」を
導入後の率直な感想をお聞かせください
鈴木様:
鈴木様:まずは職員室から試験的にスタートしたところ、すぐに目に見える効果が現れました。
以前は2週間に45リットル袋で3袋ほど出ていた紙ゴミが、今では1袋にまで激減しました。
また、「シュレッダー待ち」の時間がなくなり、教員が本来の業務や生徒と向き合う時間にも専念できるようになりました。 以前使用していたリサイクル製品の中には品質にバラつきがあるものもありましたが、鶴見製紙さんの製品は「この品質なら全く問題ない」と教職員の間でも好評です。
生徒の「当事者意識」を育む、生きた教材として
今後の取り組みや展望についてお聞かせください
鈴木様:
現在、本校では「学園全体での資源削減プロジェクト」を推進しています。ボールペンやコンタクトレンズケースの回収など、身近なものからリサイクルを体験できる環境を整えています。
使い終わったらゴミ、ではなく、自分の行動が新しい価値を生む。この循環を肌で感じることは、生徒たちが社会課題を『自分ごと』として捉えるきっかけになります。針供養で道具を労う心と同じように、リサイクルを通じて物への愛着と感謝の心を育んでいきたいと考えています。

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